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生涯学習の時代(2)

2001年08月20日

経験に基づく「暗黙知」を他人に伝達可能な「形式知」に変換し、それを再度個人の実践の場で知恵として発揮させるプロセスを「ナレッジマネージメント」と呼んでいる。

最近はやりのEBM(Evidence Based Medicine)というのも、ビジネス界で証明されたマネージメント手法を、医療の場に持ち込んだ考え方ともとらえられる。

臨床現場での研究成果を一度「臨床論文」という「形式知」に転換し、それを入手した臨床医療従事者が、そこから「知恵」を生みだしていくというわけである。

ただ、この「形式知」転換には色々と制約が多く、ビジネスマネージメントほど普及性が高いわけではない。

EBMに限らず、今日、私たちは知恵を得るための学習に ITを利用をすることが多くなった。疫学、統計学、患者面接技法 など多用な学習素材がWeb上に、無料で提供される時代となった。

代表的な事例が WHOが提供した 疫学スーパーコースという無料の疫学学習サイトであろう。

先進国であれば、社会人学習のために大学が色々なチャンスを提供しているだろうが、開発途上国ではこのような web上のフリーの学習サイトが絶大な影響力をもつと考えられる。

世界中で同じ教材を使用して、自習が進められるという夢のような話が現実になっている。

WHOは このスーパーコースの内容を、先進国の保健医療事情ではなく、開発途上国でも実現可能な方向でまとめている。

歯科についても 2つのパワーポントファイルが提供されている。
関心のある方は是非ご覧いただきたい。

super course
http://www.pitt.edu/~super1/

この中の all lectures をクリックして
http://www.pitt.edu/~super1/main/index.htm

Dental Care of the Future: Part I Part2
をみることができる。