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プロになろう!歯科衛生士の5つのこだわり【6】 「学ぶこと」へのこだわり

2014年12月11日

早いものでいよいよ最終回となりました。

今回は、“学ぶことへのこだわり”をテーマにお話させていただきます。

仕事をする上で「学ぶこと」と聞くと、歯科衛生士としてのスキルや能力を鍛えることかと、技術的な側面を最初に思い描く人が多いと思います。
もちろん、歯科衛生士は技術を必要とする職業だけに、それは必須条件ですが、専門職でなくても仕事をしていく上で、スキル力は共通の条件でしょう。

(1) 「学ぶこと」とは質の良い経験をすること

私は「学ぶこと」は、仕事に対する姿勢やモノのとらえ方に関するものだと教えられました。
仕事をしている成功者の方々はみな、大きなビジョンを持ち、最後までやり通します。
普通のことを普通に、最後までやり続けること。
これが簡単なようで難しいものです。
しかし、同じ経験をしていても成長する人としない人がいます。
その違いは何でしょう?
私は、経験の質の違いと考えています。
質の良い経験には、次のような3つの特徴があります。

<質の良い3つの経験>

その1. 適度に能力以上の課題を持っている人
……一生懸命に取り組むことで、手が届く程度の課題があること

その2. 結果に対して必ず振り返りを行う人
……良かった点、悪かった点がすぐわかること

その3. 間違いを修正し繰り返すことができる人
……間違いを修正し、再度挑戦ができること

このような経験ができる人は、良い成長が期待できると思っています。

(2) 「学ぶこと」とは「自分の心」と対話すること

学び続けていくことで大切なポイントは、やりたいことを気持ちよく行う自分になることが大切です。
それには、1回目にお話しさせていただいた、自分のやりたいことを見つけ、好循環の人生に変えていくことです。

そのために今回おすすめしたいのは、自分「心の声」に敏感になること。
「心の声」とは自分の心との対話です。
この対話には、直感的対話と理性的対話の2つがあると考えています。

その1. 直感的対話とは、理性をわきにおいて、湧き上がってくるものを大切にする“感じる”ことです。
感情が身体から伝わる感覚のことをいいますが、具体的には「何か違和感がある」「体が重いなぁ」「気持ちがすっきりした」といった感覚です。
これらを敏感に感じることで“したいこと”を感じやすい感性が備わってくるでしょう。

その2. 理性的対話とは、頭を使って“考える”ことです。
実は毎日の生活、仕事のほとんどは理性的に考えて行動することが求められるため、この理性で動いていると、感情や体で感じる感覚が下手になってしまいます。
感情や感覚は、直感のメッセージを伝えるようなものです。
「直感に従ってみる」を感じて自分の心のメッセージから感じる力をアップしましょう。

さらに、直感は気まぐれにやってきます。
強引には引き出せないものなので、直感が湧き上がりやすい環境を整えることも大切です。
普段の生活をしていては、理性が有利に働いている毎日の場合、なかなか直感力は出てきません。

直感のメッセージを、できれば素直に受け止めたいものです。
しかし、直感を妨げる障害があるため、なかなか素直に受け止めることができません。

その障害には、次の5つ考えられます。

1) 多忙で目前のことに追われている
……忙しくやることに占領されていると余裕がなくなります。
余裕がない心には直感は訪れません。

2) 望みと信念とは違うので無視してしまう
……目標を掲げ行動していると、直感がダメといっていても後悔したくないばかりに、それを無視したくなってしまいがちです。

3) 周囲からの批判を恐れてしまう
……人には他人への欲求があり、嫌われる、非難されることを恐れます。
そんな恐怖から、直感のメッセージを押えてしまいたくなります。

4) 失敗・リスクが怖い
……多くの人は、新しいことに挑戦する際、失敗したときの被害が大きい決断は躊躇するものです。

5) 直感を軽視している
……理性に比べて直感はつかみどころがないため、直感を尊重するには頼りないものと感じがち。

このような直感を無視する姿勢が、直感の芽を摘むんでしまいます。
この直感を阻む障害を乗り越え、どうしたらこの直感が現れやすくなるのでしょう?
答えはリラックスしている状態をつくることでしょう。
直感を生まれやすくするために、運動をしたり、旅行にいったり、お話をしたり、非日常に身を置いたり、心がゆったりと豊かになる時間をつくってみることです。

やりたいことは変化の中で広がり深まっていきます。
毎日の習慣は自分の目標を達成し続けるためのものですから、いろいろな経験から、欲求を明確にして、やりたいことを見つける、その結果行動に移し、そして自分に合っているかを感じてみることです。

さあ、行動してみましょう。
自分の新しい欲求、したいことに気づき、行動したことで感じる力も磨かれ、それが新しい発見につながっていくこと。
このサイクルが相互関係し、きっと自分の使命と天職、すてきな生き方につながっていくことと思います。

このたびは、6回にわたりメールマガジンの連載をさせていただきました。
最後までお読みくださり、お付き合いいただきました皆さまに感謝申し上げます。
これから皆さまが、本気にやりたいことに出会い、人生をより豊かにするきっかけとしていただくことができましたら、大変ありがたく思います。

(有)エイチ・エムズコレクション 副社長
歯科&美容プロデューサー 歯科衛生士
北原 文子
⇒ http://www.m-dental.com