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メンタルヘルス・予防

2007年10月15日

従業員の安全配慮義務というのが雇用主にはあると前回お伝えしました。労働安全衛生法で『労働者の職場での安全と心身の健康を確保すると共に、快適な職場環境の形成を促進する』というものですね。その中でやはりメンタルヘルスケアは欠かせないものになってきています。この義務を怠って、労働者の健康を損ない、または死亡させてしまった場合は損害賠償を求められる場合もあります。某広告代理店では1億6千万円という高額な損害賠償額が求められた事もあり、記憶に新しいところではないでしょうか。損害賠償だけの問題ではなく、やはりスタッフは貴重な戦力『人財』でありますし、共に働く仲間でもあるわけですので、メンタルヘルスに関しても十分配慮して頂きたいところですね。

まずは、予防です。
予防の中でも、睡眠はとても大切です。疲労を回復し、脳の休息にもなります。
睡眠の不足が続くと、気分や体調に悪影響を及ぼします。なにより、昼間に眠気に襲われ、仕事の効率が低下し、ミスも多くなってきます。睡眠時間は7~8時間寝る人が長生きだと報告されていますが、必要な睡眠時間は個人差が大きいようです。昼間に眠気がなければ、時間にこだわる必要は無いようです。
では、快適な睡眠の為には

○リズムをつくる
1.毎日(休日も)同じ時間に起きる。
2.就寝時刻を決め、1時間前からはベッドタイムとする。
3.朝は流れ作業で仕事をする。早起きして運動する。散歩も良いですね。
4.30分以上の昼寝はさける。

○寝る前にリラックスする
1.3時間前からカフェイン・タバコ・アルコールを止める。
2.2時間前から静かに過ごす。
3.ぬるめの風呂にゆっくり入る。
4.毎日同じ時刻に夕食を摂る。寝る前に大食しない。
5.積極的にリラックスする。
6.暗く、静かで、適温の心地良い部屋で寝る。

○睡眠についての考え方を変える。
1.時間の長さにこだわらない。
2.眠れなくてもすぐに悪影響は出ないと考える(居直る)。
3.寝不足は次の日に解消できると考える。
4.寝る前は良い事は思い浮かばないと考える(考え事は明日にのばす)。

*足立椒子「ぐっすり眠る」平成12年度厚生科学研究費補助金 医薬安全総合研究事業「精神安定事業および睡眠薬の乱用・依存の実態と予防に関する研究」P5、2001より

とあります。この通りに規則正しく毎日行えるかと言うと私も自信ありません。
お酒も好きですし、仕事も寝るまでしてしまいます。それでも、結構眠れます。
私の場合は・・・。大体、枕が変わっても寝床にはいって3秒で眠れる人ですから・・・。

私みたいな人は大丈夫なのですが、スタッフの中で、昼間にあくびが多かったり、集中力がなかったり、ボーっとしている人がいたら、睡眠が不足しているのかもしれません。少し気をつけてあげて、声を掛けてあげることがコミュニケーションにもなりますし、この様なアドバイスも与えて上げられるのではないでしょうか。特に眠れない人は、3の睡眠についての考え方を変えるのが良いのではと思います。眠れない事にあせりや、イライラがあると余計に眠れなくなりますので、いい機会だと思って読みかけの難しい本を読むとか。そうすると不思議と眠くなってきたりします。それくらいの余裕があれば良いのではと思います。

それと、大切な事ですが、アドバイスの前に必ず、「どうしたの? 疲れているの?」と傾聴してあげてくださいね。いきなり「何をあくびばっかりしてるの!」と始まるとせっかくの心配している気持ちが伝わりませんよね。