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税金の話 その1 『脱どんぶり勘定宣言!』

2007年08月20日

確定申告でバタバタしていたと思うのに、ふと気がつけばもう8月です。1年の3分の2が過ぎようとしています。1年のサイクルのはやいことに驚かされますね。決算の結果から、去年の診療報酬の改定の結果に一喜一憂し対策を考えているうちに、もう次の発表が迫ってきています。

■ 決算を考える ■
決算とはいったい何でしょうか。終わった1年間の経営成績を見るためでしょうか?来年のための勇気を与えてくれるものでしょうか?

残念ながら、現在の決算処理というのは、税金を納めるために、今期を振返り、経費になるものとならないものを分けたり、業務に関連するものとしないものを探しだしたりする作業が基本となっています。

1年に1回の作業ですから、たいへんといえばたいへんなのですが、決算結果を待っていたら、突然、税理士から多額の納税額を告げられて驚かれた経験はありませんか?

医院にお金が残っていないのに、なぜこんな納税額になるのか理解できないと悩まれることもあるかもしれません。

でも、これは突然やってくるものではなく、1年を振返ってまとめる作業なのですから、当然といえば当然の結果がやってくるだけの話なのです。

■ 決算の兆候 ■
12ヶ月の積み重ねが基本となっているので、普段からそういう税額になる兆候というのはあるはずです。
・ 残高試算表をみたことがない。
・ 最終の納税額は聞くけれど、決算書をじっくりみたことがない
・ 資金繰りが厳しいと思う時期がある。
・ 納税額が多いと感じている
・ 最近、患者数が減少しているような気がする
・ 毎年、1年の診療収入目標を設定したことがない
など、何気なく気にしていることが重要なポイントである場合も少なくありません。

■ 決算の予測をする ■
決算は、12ヶ月が過ぎないと計算できないものではありません。毎月毎月の試算表があれば、それなりの仮の決算はできますし、資金繰表をつくっておけば、お金の流れもつかむことができます。

3ヶ月に1度、半年に1度など、期間を決めて、それまでの期間の実績から、決算予測をすることができます。そのデータをもとに、残りの期間の対策をたてることができるのです。この仮の決算をしておけば、増患対策や、材料費の見直し、院長費用の見直しなど、検討する余裕がうまれます。

顧問の税理士さんに頼めば簡単に作ってもらえますから、そのデータをもとに残りの期間の対策を考えます。面倒でもそこには、びっくりするような納税額を少しでも少なくする方法が残されているわけです。

■ 医院経営を考える ■
仮の決算をしてみて対策を考えることが、とても重要になるのですが、そもそもの1年のスタートのときに、経営計画をたてておくことがもっと大切なことになります。「医院経営に計画?」とお考えになるかもしれませんが、節税の一番の近道なのです。その理由は次回にもう少し詳しくお伝えしたいと思います。
 
 
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