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スタッフのヤル気を高める法【4】女性スタッフに楽しい目標を用意しよう

2011年11月21日

「新しく入ってきたスタッフに頑張ってもらいたい」
「ヤル気のある組織を作りたい」
「従業員をモチベーションアップしたい」
これらは、経営者といわれる、人の上に立つ人なら誰もが考えることです。

では、どんな組織だったら、みんながヤル気を出して、モチベーション高く頑張ってくれると思いますか?私が勉強した選択理論心理学ではこう紐解いています。

――人間には、基本的5つの欲求がある。
度合いに差こそあれ、すべての人がこの基本的5つの欲求を満たしたいと考えている。

<基本的5つの欲求>
・生存の欲求(生きながらえたい、報酬を得続けたいという欲求)
・愛と所属の欲求(周りの人から愛されたい、居場所が欲しいという欲求)
・力の欲求(認められたいという欲求)
・自由の欲求(強制されたくない、選択肢をもっていたいという欲求)
・楽しみの欲求(楽しみたいという欲求)
これら5つの欲求を見たとき、多くの人は「まず自分自身のこれら5つの欲求は満たされているかな?」と考えます。

しかし、人の上に立つ人に考えていただきたいのは「自分の組織は、みんなのこれらの欲求を満たせているかな?」ということなのです。
つまり、端的にいうと、スタッフみんなの「5つの欲求」を満たせるような組織を作れば、みんなは自動的にヤル気を出して、高いモチベーションで頑張ってくれる、というわけです。

今回は、この中の「楽しみの欲求」について考えてみることにします。
私は営業コンサルタントという立場上、日本全国の企業や歯科医院さんを訪問して、研修を行っています。
現場に行ってわかったことは、成果を出してイキイキとスタッフみんなが頑張って働いている歯科医院さんでは、間違いなく、みんなで一緒に頑張れる楽しい目標を掲げている、ということです。
たとえば「今月は、全員でカウンセリングでの話し方をマスターして、カラオケにいこう!」や「○月から○月まで、全員で××を達成できたら、みんなで沖縄に行こう!」など。

別にモノで釣るわけではないのですが、今みんなで頑張ったら、後で楽しい素敵なプランが待っている、というのは自然とやる気になるものです。
みんなで頑張って、みんなで達成して、みんなで楽しむ――これがいいのです。
“できた人だけ”とか“○○以上の人だけ”ではなく、みんなというのがいいのです。

私の組織は、最初、私だけが頑張っていて、空回りといった状態でした。
でも、あるときこれではいけないと思いついて、ランチパーティーを企画したのです。
雑誌に載っている素敵なお店で、みんなで美味しいランチをする、という単純な企画でした。
その際、期限を切って、目標を掲げました。
この時は、お客様に対するカウンセリングでの話し方を、みんなで徹底マスターする、という目標でした。
1ヵ月後には、みんながマスターし、晴れ晴れとした笑顔で楽しく参加し、会は大盛り上がりとなりました。

新人スタッフはこんなふうにいっていました。
「ランチは、もちろん美味しかったし楽しかった。でも、別にランチがどうしても食べたかった、というのではありません。せっかくの楽しい会に、自分が後ろめたい気持ちで参加するのは嫌だなと思い、みんなに会ったときに恥ずかしくないように、必死で頑張ったんです」人には、みんな楽しみの欲求というのがあります。「楽しみたい!」というのは、心の底から湧き上がってくる、かなり強い感情なのです。
楽しい目標もないのに、延々とただ働き続けるなんてことは人はできません。
期限を切り、楽しい目標を掲げ、みんなで力を合わせて頑張る――私はそんな企画を何年もの間、毎月毎月考え続けました。予算をたくさんかける必要はありません。最小限でいいのです。

でも、そんな楽しい目標がみんなの目の輝きを生み、日々の励まし合いもできるようになりました。
そして、経営者である私がいなくても、みんなが楽しい目標をお互い意識しあって、声かけあって頑張れるムードも生まれました。
男性は個人的な楽しみを追求する傾向がありますが、女性たちにはみんなで楽しめることのほうがパワーを発揮します。
歯科医院は、多くは女性スタッフの集団です。
ぜひ、試してみてください。効果抜群です。

目標の立て方は、次の3つを参考にしてください。
1:いつからいつまでなのか期間を定める
2:目標・テーマはシンプルに! 一つに絞る
3:お金が必要な場合は少額からスタートする

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>>(社)国際医療経営学会 代表理事 吉野先生 http://www.jihiup.jp