MAIL MAGAZINE メールマガジン

できるスタッフ、できないスタッフ ここが違う【2】スキルアップに積極的にチャレンジするスタッフとチャレンジしないスタッフの差

2015年10月19日

(1) スキルアップをしないとスキルはドンドン下がっていく

専門職であれば、スキルアップをやめてしまうのは危険です。

身長であれば、成長がある程度伸びて止まっても、身長がどんどん短くなっていくことありません。

しかし、スキルアップをやめてしまうと、実は成長が止まるだけでなく、現状維持さえ難しくなるのが現実です。

スキルアップに積極的にチャレンジしないという習慣は、自分のスキルがどんどん下手になっていくことにもつながります。

「一流の講師に学び試験を合格しました」といっても、そのスキルを日々向上させる、維持をする努力を続けないと、
結局は今の実力(?)は単なる「我流」ということになります。

本来、臨床家が医療機関の中で定義するスキルアップというのは、

“自分のやりたいこと”を向上させるために取り組むことではなく、
“自分がやるべきこと”に取り組むことを指します。

歯科医院で必要な全体の雑務や作業は、下積み時代に経験しておく必要があります。

その地味な基礎を飛ばして、スキルアップというのは、頑張る原点が違いますので気をつけましょう。

例)同じ歯科医院に同期の歯科衛生士が2名入職しました。

1人は学生時代に首席で何でも“優秀”と評価された人材A子。

1人は学生時代に“明るくて元気だが、勉強は苦手”と評価された人材B子。

〔入職して1ヵ月〕

A子の口癖は
「今日もたいした仕事させてもらえなかった。つまらない」
とため息をつくようになりました。
(彼女のいうたいした仕事とは“歯科衛生士本来のPMTCのお仕事”などのことだそうです)

B子はとくに口癖もなく
「とにかくいろいろやるべきことがたくさんあって覚えるのに必死です。でも、毎日新しい発見があって楽しいです」
といっていました。

そのうち、2人の日報に思考の差が出てきました。

A子はそつなくこなしているように、行った作業はすべて書いていました。

B子は先輩から指示命令を受けたことを中心に書いている他、自分で積極的に考えて取り組んだ雑務についても書くようになりました。

A子の動きはテキトーにほどほどのデキ。

B子の動きは日々最善のデキ。

(2)チャレンジする・しないは雲泥の差となる

それから3ヵ月経過して、2人の顔つきに変化が出てきました。

A子と理事長の定期面談では
「いつも同じ雑用をさせられる。なかなか面白い仕事を任せてもらえない→仕事がつまらなくなってきた」→(評価:成長していない)

→評価されないので不満

→仕事に気持ちがこもらなくなる

→小さいミスが出る

→先輩に叱られることが増える

→頑張っているのにと不満が出てくる

→仕事がいやになる

→仕事の手応えも感じない

→(評価:なかなか成長しない)

→仕事が嫌いになる

→毎日辞めたいと思う

結局、A子はチャレンジに対しても、人間関係にも“逃げ”の姿勢。

B子と面談すると――「毎日頑張っているけれど、雑務などまだまだミスが減らず、先輩たちに迷惑をかけているかも」

→仕事が面白くなってきた

→(評価:少しずつできることが増えてきた)

→評価されるので笑顔が増える

→仕事に気持ちを込められる余裕が出できた

→ミスが減ってきた

→先輩から“ありがとう”といわれることが増える

→頑張ることが楽しくなってくる

→仕事が楽しくなる

→仕事の手応えを感じる

→(評価:次のテストでパスしたらPMTCからデビューさせよう)

→仕事が好きになる

→毎日が楽しいと思う

結果的に、A子とB子の差は、
どんなことにでも楽しもうとする“攻め”の姿勢にあります。

チャレンジする・しないは雲泥の差です。

自分をバージョンアップさせるのは、誰のためでもありません。

本人・あなたのためです。

歯科医医院の中では、どんな仕事にもドンドン楽しんでチャレンジしましょう。

(有)エイチ・エムズコレクション 代表取締役
歯科衛生士
濱田 真理子
⇒ http://www.m-dental.com/