スマートフォン版サイト

MAIL MAGAZINE メールマガジン

噛み噛み健康法 その【2】

2014年10月30日

フレッチャー氏は、“空腹感の湧いた時だけ食べる”・“食べ物をよく噛みドロドロになるまで飲み込まない”などの“噛み噛み健康法”を実践し健康を取り戻した。

これをきっかけとして、世界中で“噛む効用について”を説いて廻った。

しかし、この方法で取り戻したのは、体調の回復と体重の減少だけではなかった。
体力がつくと同時に持久力もついてきたのである。

そこで50歳の誕生日。

フレッチャー氏は、自分の体力と持久力を確かめるために“ある実験”をした。

20歳年下のアメリカの自転車旅行家と自転車で長距離を一緒に走るというものであった。

2人はパリを朝4時に出発した。(図1)
okazaki_20141030_1

そして休みなしで94kmを5時間走り続けオルレアンに到着した。

しばしの休憩の後、二人は再び走り出したが、60km離れたブロアで若者が脚に痙攣を起こした。

これがきっかけで若者は、159km走ったところでギブアップした。

しかしフレッチャー氏はさらに走り続け、夜10時過ぎにゴールのソウミュールに到着した。

途中の休憩を含め18時間、実に300キロを完走したのである。

それでも、翌日につながる疲れはなかったという・・。(図2)
okazaki_20141030_2

さらに58歳の時、エール大学での実験で、右足に1.3kgの鉄アレイを付け足の筋力の測定をした。

この計器の、それまでの最高記録は175回であった。

誰もが、50回位で疲れるだろうと予想していた。(図3)
okazaki_20141030_3

ところがフレッチャー氏は50回でも止めなかった。

実験の立会人が中止するように勧めたが100回でも止めなかった。

150回。  200回。  250回。  300回。

それでも、止めずにつづけた。

しかし計器の柱で、大腿部がすれてきたため、やむなく中断した。

最終的な回数は、350回。

実にそれまでの最高記録を175回も上回った。(図4)
okazaki_20141030_4

そして彼は人手をかりず一人で降り、翌日になっても少しも疲れていなかったという。

このように自ら実験台になり、噛み噛み健康法で体力がつくことを証明したのである。

しかし、証明したのは体力だけではなかった。
それまでの栄養学の常識まで覆したのである。

続く

 

注1:フレッチャーイズム参考文献:
・フレッチャーさんの『噛む健康法』 市来英雄著 医歯薬出版
・絵本 ゆっくりゆったりよくかんで フレッチャーさんの大発見 市来英雄著 医歯薬出版
・戦争に勝つ食べ物  桜沢如一 大日本法令出版
・Horace Fletcher :Fletcherism : how I became young at sixty,1913.

前 岡山大学病院 小児歯科 講師
モンゴル健康科学大学(旧:モンゴル医科大学) 客員教授
歯のふしぎ博物館 館長(Web博物館)
岡崎 好秀
⇒ http://leo.or.jp/Dr.okazaki/