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説得から納得へ!

2009年07月06日

ブラッシング指導でよくあるケース。

患者さんに「大きな歯ブラシより、小さな歯ブラシの方が良く磨けますから、小さな歯ブラシを使ってください。」と話したとする。

ところがだ・・・。次に来た時には、やはり大きな歯ブラシを使っている。

前回、小さな歯ブラシを勧めたのに・・と思いつつ気を取り直して「○○さん!歯ブラシは、小さい方が良く磨けます。」と、もう一度言った。

しかし、次に来た時、やはり大きな歯ブラシを使っているようだ・・。

こんな患者さんを見たとき、どう思うだろう?

せっかく患者さんのために言ったのに、この患者さんは聞いてくれない・・。

予防に対する意識の低い患者さんだと思ったことはないだろうか?

それでは、小さい歯ブラシの方が良いことに気づいたのはいつ頃だろう。

昔は、大きな歯ブラシの方が、よく磨けると思っていなかっただろうか?

大きな歯ブラシの方が、効率よく汚れが取れると思っていなかっただろうか?

・・・だのに、いつの間にか強引に小さな歯ブラシを勧める自分がいる。

患者さんが歯ブラシを変えないのは、その理由がわからないからである。

そこで例え話の登場だ。

さて今、ここに透明なコップがある。

汚れがたまりやすい場所はどこだろう?

 

(図1)

 

そう、底面の周りである。

それではこの汚れ、大きな歯ブラシと小さな歯ブラシでは、どちらが取りやすいだろう?

 

(図2)

 

当然、小さな歯ブラシである。

実は、このコップを横に向けると口になる。

 

(図3)
汚れのたまりやすいところ

 

奥の汚れを取りにくい部位ほど、小さな歯ブラシがよく届くのだ。

こう考えれば誰もが納得できる。

そう! 誰だって説得なんてされたくない。

患者さんを説得するより、納得してもらう話し方が重要なことがわかる。

 

>>岡崎先生のホームペ-ジ
http://leo.or.jp/Dr.okazaki/