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これだけは身につけておきたいスタッフ習慣術【3】三毒追放を習慣化する具体的な方法

2013年08月19日

「陽転思考」と「三毒追放」――この2つは、私の永遠のテーマにしているほど、奥深くやりがいのある自分磨きです。
身につけることは簡単ではありませんが、「知っている!」「意識をしている!」だけでも、今までの人生観や仕事観が変わるはずです。

(1)三毒の悪い感情もいったんは受け入れてみる

今回は「三毒(怒る・グチる・妬む)追放」について、補足しながらより習慣化できる具体的な方法をお伝えしていくことにします。

三毒追放とは、悪い感情をもってはいけないということと少し違います(と私は解釈しています……)。
人は感情の生き物で、感情は人をイキイキと輝かせたり、その人らしさを表現したり、モチベーションを起こしてくれる大事なものです。
また、感情は喜びや悲しみ、怒りのそれぞれの感情の区別をすることを知りません。
怒りの感情のみ切り離すなんて器用なことは、なかなかできないはずです。

それでも職場では、三毒追放を心がけることを、私はあえて提唱し続けています。
なぜなら、7万軒もの歯科医院の中で、あなたが選んだたったひとつの組織であり、院長先生であり、仲間たちだからです。
そこには深いご縁があり、職場の仲間は大切にして、無用に傷つけてはいけないのです。

妬んだり、ついついグチってしまったときは、そんな自分を客観的に知ることが大事です。
「なぜ妬むんだろう……」
「なぜグチってしまうのだろう……」
と、自分に質問をしながら、自分と対話をしてみてください。
そうすると、自然と冷静になれます。

たとえば
「院長は、後輩にばかり目を向けている」
「以前は私ともよく会話していたのに、この頃会話もない」
「私のことなんかもうどうでもいいんだわ~」
「可愛いのは後輩なんだわ~」
「私は、もうこの職場には必要ない存在なのかしら?」
「辞めちゃおうかな~」
など、怒りや妬み、愚痴のまさしく三毒の心の中です。

ここで気づきのポイントは――
・私って知らず知らずの間に他者と比較しているんだな~
・私って院長と話したかったんだ~
・私って誰かに認められたいんだな~

このように、冷静に観察すると、モノの本質が見えてきます。
なんだか、とても院長先生のことが好きなのがわかります。
いわば、相手へのイライラやむかつきが、自分自身の課題を見つけてくれる宝庫なのです。
そして、こんなシンプルな感情に気づくと、なんだかおかしくなってプッと笑ってしまうことすらよくあることです。
この状態が三毒追放の目指すところです。
三毒の悪い感情も、いったんは受け入れてみることを自分に許します。
そして、悪い感情を体の中でろ過させて解放するのです。

(2)良い言葉を使う習慣が、自分に自信を持たせる

もう一つ、三毒解放を行う上でパワフルなポイントをご紹介します。
それは、日頃から良い言葉を選ぶ習慣です。
コップに残っている半分の水を

「もう半分しかない」と表現するか?

「まだ半分もある」と表現するか?

前者は、失望や嫉妬、怒りですが、後者には希望、可能性、愛や感謝があふれています。

私たちの心の中は、不平不満でお腹いっぱいになっていることが少なくありません。
お金がない、時間がない、評価が低い、やりがいを見つけられない……など、油断すると、できない理由ばかりが目につき、マイナス言葉で表現しがちです。

「半分しかない」と「半分もある」という意識は、どんどん広げていくと、自分という存在承認に到達していきます。

「自分なんて……」と自分を否定的に価値を小さく見るのか。
「自分こそ!」と自分の存在を認められるのか――これは仕事や人生の大きな分かれ道となるでしょう。

残念ながら「自分をなかなか好きになれない……」とおっしゃる方が少なくありません。

これは自己を認めにくい、自己肯定感が高くない状態です。
しかし、この自己肯定感は医療人の本質と深く関与しています。
なぜなら、自分を受け入れ自分を好きにならなければ、他人(患者さん)を受け入れ、本当に好きになって本気で関わることができないからです。

まず自分を好きになること。
そのために、三毒ばかりを吐く自分ではなく、日頃使う言葉を選び、良い言葉で表現できる自分を形づくることは重要なことです。
自分の中にある「半分しか……」という意識を、「半分も……」という意識に変えていきましょう。

この世界に、この世に、たった1人しか存在しない無二の自分を感じてください。

ピンチの時には「大丈夫!私は!」

チャンスの時は「私こそ!」

という根拠のない自信を持ってみてください。
そのための第一歩はまずは言葉選びなのです。
良い言葉の選択をしましょう。
希望や愛、感謝を感じる言葉を選び、その言葉を声に出していってみてください。
ここには、想像をはるかに超えた良質でパワフルなエネルギーがたくさん込められているのです。

良い言葉の選択は自分しかできません。
自分がやるかやらないか。
自分の中にあるスイッチをONにできるのは、他ならぬあなた自身です。

参考文献・・・
「起きてることがすべて正しい」勝間和代(ダイヤモンド社)
「陽転思考」小田全宏(日本コンサルタントグループ)
「陽転コミュニケーション」和田裕美(日経ビジネスアソシエ)

 株式会社オフィスウエーブ
 代表取締役 澤泉仲美子
 ⇒ http://www.office-wave.jp/