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本物のプロを目指す歯科衛生士はここが違う【6】本物の歯科衛生士は情報発信力がある

2013年03月15日

本物の歯科衛生士は、仕事の成果を得るため、言葉・技術・知識の伝え方を意識しています。
お話ができてこそ、歯科衛生士としての仕事の良否に差がつくからです。

患者さんは、私たち歯科衛生士とともに歩みながら健康を維持する大切さを学ぶことになります。
ですから、サポートしてくれる歯科衛生士は、常に自分へ情報を提供し続けてくれる歯科衛生士であると理解しています。
患者さんは情報を欲するため、常に本物の歯科衛生士との接点を求めようとするのです。

そんな本物の歯科衛生士は、伝えたいことがきちんと伝えられる基礎となる「情報発信力」が備わっています。

あなたの情報発信力はいかがでしょうか?

治療技術だけが高くても、情報収集し、患者さんのタイミングで必要な情報を選別し、患者さんに伝わる言葉で、コミュニケートしなければ、本物に近づくことができません。
患者さんとのコミュニケーションの中で、ともに歩むための知識を伝えたり、行動変容のための意識改善の必要性を伝えたりしなければ、次のステップへ一緒にすすんでいけないからです。

情報を発信するため言葉だけで話すのは、患者さんに正しく伝わりません。
歯周疾患予防、う蝕予防、歯並びのこと、審美的な改善要求や悩みを解決するなど、患者さんのほしい情報は多種多様です。
この患者さんのほしい情報にあった媒体が必要となります。

といって、既成のリーフレットなどを見せるだけでは、かえって難くなります。
とくに、1枚のリーフレットにあれもこれもと情報を詰め込みすぎると、お互いややこしくるだけです。

ということは、伝えたいことが入った媒体資料を、歯科衛生士自身でつくるのがベストです。
自分の伝えたい言葉が入った媒体を使えば、患者さんもわかりやすく、正しく伝えることができるからです。

伝えたい情報は、ニーズを究極に絞って少量の文章や言葉で大丈夫です。
小さな理解の積み重ねが、確実に理解を深めていくのです。

そのためには、フォント(文字の種類や大きさ)や文字のデザイン、見た目のキレイさや美しさ、読みやすさなど、レイアウト・デザイン知識が必要です。
情報発信力のある本物の歯科衛生士は、自然とこのスキルを備えており、常日頃、車内の中刷り広告や、美容院でのポスター、雑誌の見出しや化粧品のパンフレットなどを、気をつけて見る習慣を持っています。

また、色彩心理学などを学び、色が人の心へ訴える働きや影響などの知識を学んでいる方もいます。

たとえば、赤色は女性的・行動的、お祝いや寿ぎの色ですが、負のイメージでは危険・攻撃・ストレスなどがありますから、歯周病菌が攻撃因子となることを訴えるために、危険を示す赤を使うと、患者さんの脳裏にはっきり刻み込まれる効果があります。
青色では、さわやかさ・清潔感・誠実・信頼などがイメージされますから、口腔内を清潔に保つための情報をキレイな空色をベースにし、キャッチコピーをブルーになど作成すれば、これも効果的です。
白と黒だけで構成された説明資料よりも、患者さんの潜在的な気持ちへ伝える力が高まるものです。

このように情報発信力が高い本物の歯科衛生士は、治療技術はもちろんのこと、広い視野で物事を注意深く見て学んでいます。
電車の中でスマホばかり見るのではなく、周囲を見渡せば、学びとることはいっぱいあります。
ぜひ顔をあげて、車内のポスター、人の動きをなどを見渡し、観察してみることをおすすめします。

 株式会社 ヒンメル
 代表取締役社長・歯科衛生士
 田上 めぐみ
 http://www.himmel.co.jp