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生活者心理=患者心理を理解し、増患につなげよう【5】患者様のデンタルIQをこうして高めよう

2012年12月28日

「自費治療を増やす!」
これは、多くの歯科医院が興味を持っていることでしょう。
逆にいえば、それだけ多くの医院が、自費治療を増やしたいと思いながら、そうできずにいるということです。

時々、「この地域は、デンタルIQが低いから・・・」と、自費治療数が少ない理由を説明してくださる院長がいます。
確かにデンタルIQが高ければ、自費治療を選択することが増えるでしょうし、定期メンテナンスも受けるようになるでしょう。

でも、残念ながら、日本全国津々浦々、どこにもデンタルIQが高い地域なんてないのです。
それだけに、デンタルIQは、医院が患者教育や啓蒙をすることで高めなければいけないテーマになっています。

「いやいや、うちは待合室で治療の説明動画を流しているし、自費治療の資料なんかも渡しているけどねぇ」 ――こんな声が聞こえてきそうです。
でも、それだけではデンタルIQを高めることは難しいもの。
なぜなら、人は苦手意識があったり、不得手なものに関しては、積極的に「学ぼう」としない存在だからです。

同様に、「歯は大切なもの」とわかっていても、一般の人は医療について「難しい」という先入観を持っているので、詳しく学ぶことにためらいがあります。
ですから、説明動画を流したり、資料を渡しても、その情報がなかなか相手に伝わっていきません。
それに、説明を受けたとき、人間は「手放しに信じていいのだろうか?」という心理を持ちます。

先生も、営業マンから何か商品の説明を受けたとき、「いいなぁ」と思う気持ちの裏で、「本当に、この人のいうことを信じていいのだろうか?」と疑った経験があると思います。
「購入させたいから、うまいことをいっているんじゃないの?」と疑うものなのです。

そして、説明を受け、その素晴らしさに納得でき、信用できて、欲しいと思ったとしても、「購入する」という決断をしたがらないのが人間という生き物なのです。

とくに、医療については、詳しい知識を持っていないので、この傾向は強くなります。
「高い治療を選んで後で後悔するより、治療費が安いほうを選択しておこう」と無難な選択をしがちです。

このような心理を踏まえずに、歯科の情報を伝えても、デンタルIQを高めることはできません。
一生懸命説明したのに、あまり患者様に理解されなかった・・・といった経験を持つ院長は多いと思いますが、それは、心理を踏まえずに情報を伝えているからです。

患者様のデンタルIQを高めるには、とにかく、対面でお話しすることです。

「見ておいてください」「後で読んでください」などと資料を渡しても、興味レベルが低いので、読まれなかったり、理解されないことが多いのです。

そして、話を始めるにあたっては「これから私がお話しする内容は、あなたの今後を左右するものなんですよ」ということを伝えること。
人は、自分に関係がある話だと聞こうとします。
それが、自分の未来に関係あるものだと、理解しようと努力するからです。

そうやって、聞く耳シャッターを開けた上で、きちんと治療の違いを説明すること。
その際のポイントは、自費治療のメリットだけに偏った情報にしないということです。
「治療のカウンセリング」などでよく見るのは、
「自費治療=メリット満載」
「保険治療=安いが悪い治療」
といった治療の説明です。
でも、偏った情報は信用度が薄くなります。

たとえば営業でも、売れる営業マンは、販売したい商品のデメリットをきちんと説明します。
あまりに、メリットだらけの説明ですと、
「そんな夢のような商品があるわけがない・・・」
と思われるからです。

治療の説明をするときも、偏った情報にならないよう、たとえばセラミックの詰め物なら、「削る量が多くなる」といったデメリットを伝えるか、保険治療の安い以外のメリットを伝えることで、バランスが良い情報にすることが重要なのです。

その上で、信用していただくために、「第三者の声」や「数値的なデータ」、それから「公的な情報」を伝えること。

このポイントさえ押さえていれば、デンタルIQを確実に高めることができます。

説明が長くなってしまったので、この続きは、次回のメルマガでお話させていただきます。

   有限会社 MUSUHI
   代表取締役   妹尾 榮聖
  ⇒ http://dental-no1.net/