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子どもの歯磨き何歳まで手伝えば良いのか?【3】粗大運動と微細運動

2017年12月04日

運動発達は、次の二つの側面から考える必要がある。

粗大運動と微細運動である。

(図1)

前者は、座る・ハイハイ・歩くなどの全身を使う運動。

後者は、手で対象物をつかむ・つまむといった細かな運動である。

まず粗大運動が発達し、微細運動がそれに続く。

これは我々の臨床にも関係する。

例えば麻酔の刺入時。

まず肩の固定が必要だ。

続けて肘を固定させ脇を閉める。

それに続いて手首の固定がある。

こうして指先を細かく動かせることができる。

これらができなければ刺入点が定まらない。

手の機能においても肩→肘→手首の順で発達が進む。

粗大運動ができて、始めて細かい動きが可能になるのだ。

そういえば、余談であるが…

我々は、診療中に無意識に息を止めている。

例えば、麻酔の刺入の瞬間や、抜歯時。

どうしてなのか?

(図2)

これも固定源の確保の問題である。

刺入時の肩の固定の前には、上半身の固定が必要だ。

そこで大きく息を吸って止める。

これが胸郭を固定させ上半身の固定につながる。

ちなみに息を止めるのは、喉頭蓋や声帯の作用。

これらは、誤嚥の防止や発声のためだけの器官ではないのである。

(図3)

ここで、シャ-プペンシルを例に考えてみる。

小学校高学年頃になると、これで字を書ける。

しかし幼児ではどうだろう?

すぐに芯が折れる。

手の固定が未熟なため、筆圧の調整が難しいのだ。

(図4)

そこで幼児は、太いマジックや軟らかいクレヨンを利用する。

さて、これを歯磨きに置き換えるとどうなるだろう?

前 岡山大学病院 小児歯科 講師
国立モンゴル医科大学 客員教授
岡崎 好秀
http://leo.or.jp/Dr.okazaki/