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子どもの歯磨き何歳まで手伝えば良いのか? 【2】子どもの手の発達となぐり描き

2017年11月20日

子どもの手は、大人の様に器用に動かせない。

手の発達にも道筋がある。

それは、どのような順序で発達するのだろう。

そこで発達の原則について簡単に述べてみる。

まず発達は、中枢から末梢へ進む。

これは神経発達と一致する。

この法則を頭尾律(とうびりつ)と呼ぶ。

例えば出生時、哺乳時には口が動くし、目も見える。

首が座り出した後には、寝返りが待っている。

さらにお座りに続いて、つかまり立ちやハイハイが始まる。

かくして一人立ちが可能となる。

(図1)

このように発達は、頭から足へと進むのだ。

余談であるが、一般的に日本では、”ハイハイ”の後に”つかまり立ち”がある。

しかし、この図では”つかまり立ち”の方が先である。

どうしてだろう?

欧米の小児科の成書を見ると、”つかまり立ち”の方が先になっている。

かつての日本は、広い部屋に畳の生活。

一方、欧米では机や椅子の生活。 

“つかまり立ち”が容易な文化が、発達の順序に影響するのだろう。

そう考えると、我が国でも室内環境の変化により”つかまり立ち”が先になっているかもしれぬ。

さて4足歩行の動物が、直立2足歩行になり手が解放された。

それに伴い、ヒトの手の本来の働きを獲得した。

ここにも順序があり肩・肘・手首・指先の順に発達する。

面白いことにこの順序は、低年齢児のなぐり書きの絵と深く関係する。

せっかくなので次の4枚の絵。

さて、どの順に描くようになるだろうか?

(図2)

まず、1歳の誕生日の頃になると肩が動き出す。

逆にいえば、肩しか動かないので”点々”のなぐり描きの絵となる。(C)

(図3)

そして1歳を過ぎると、肘まで動く。

そのため、肘を中心とした車のワイパ-のような線を描く。(A)

(図4)

また2歳になると、手首が動くので、うずまき状や縦線となる。(D)

(図5)

次ぎに2歳半になると、目の働きがついてくるので始点と終点が一致した絵となる。(B)

(図6)

さらに大脳の発達とともに、人間を描き出すのだ。

(図7)

続く

前 岡山大学病院 小児歯科 講師
国立モンゴル医科大学 客員教授
岡崎 好秀
http://leo.or.jp/Dr.okazaki/